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苦境も兄も乗り越えエースを狙う

昨夏の高校野球県大会で選手登録されていなかった1年生部員が、その後にぐんと伸びることがある。その1人として明秀学園日立高校の細川拓哉選手の名が挙がる。高校と名字でピンとくる人も多いのではないだろうか。彼の兄は、この春に横浜DeNAベイスターズにドラフト5位で入団した細川成也選手だ。小さい頃からその努力する姿を見て育ち、同高の野球部に入った弟は、この春季大会で真価を発揮しようとしている。

今季の自身のテーマ「だれにも負けない気持ち」を掲げ、28日に開幕する春季県大会に臨む、明秀学園日立高校 硬式野球部 細川拓哉さん(2年)

今年のプロ野球のシーズンオフに最も注目を浴びた高卒ルーキーといえば、兄の細川成也選手だろう。キャンプ中の練習試合の阪神戦では、バックスクリーンに飛び込むホームランを放ち、ラミレス監督から「18歳とは思えないパワーだ」と称賛された。連日の活躍が注目され、スポーツ紙の1面を飾るなど大きな脚光を浴びた。残念ながら、開幕1軍登録とはならなかったものの、将来の4番候補として大きな期待を集めている。

そんな兄の活躍に最も刺激を受けているのが、弟の拓哉さんだ。現在、明秀学園日立高校の2年生。昨年の夏の県大会では選手登録はされなかったが、そこからメキメキと力を伸ばし、秋季関東大会では好投を披露した。兄に劣らぬ身体能力の高さを誇り、投手としても、打者としても非凡な才能を見せ、2年生ながらも新たなエース候補として期待されている。

「兄にはいつも刺激を受けています」と語る。だが、脳裏に焼き付いているのは、兄の活躍している姿ではない。

「プロに入るまで、一番近くで兄を見てきました。調子の良い時もありましたが、むしろ、つらい時の方が多かったと思います。でも、そこを乗り越えたからこそ、プロの世界に行くことができたんだと思います」。

自分にもこれから苦しい時がたくさんあると思っていると話し、「挫折しないよう負けずに頑張っていきたい」と力強く語った。苦境を乗り越えた時に、心身共に強くなれることを兄が教えてくれた。

だからこそ、冬の期間中、拓哉さんは誰よりも厳しいトレーニングを自らに課し、筋力増加に打ち込んだ。その結果、夏より体重を5kg以上増やし、「打球の質が変わったし、速球も速くなった」と手応えをつかむまでになった。

厳しい冬を乗り越えて進化した拓哉さんは、28日に開幕する春季県大会の主役になる可能性を大いに秘めている。 エールスポーツ茨城・佐藤拓也